これは、「自分はどのくらい疲労を感じているか」を基準に疲労度を数値化したもので、「ややキツい」~「キツい」にあたる13~15が、最大心拍数の60~80%に相当する運動強度だといわれています。
しかし、R.P.E.には大きな問題点もあります。それは、「ややキツい」と感じるペースは体質や過去の運動経験によって左右される点です。
次のグラフを見てみましょう。
これらは私のクライアントさんに「ややキツいと感じるペースで走ってください」と伝え、60分間走ったときの心拍数の計測結果です。
同書より転載 拡大画像表示
色のついているゾーンが最大心拍数の60~80%にあたる部分ですが、本人の感覚と実際の心拍数では、かなりの開きがあるとわかります。
トップアスリートともなると、完璧に自分の心拍数を把握できますが、ご覧のとおり一般の方は運動経験者であってもなかなか難しい。このようにR.P.E.に頼ると、非常にもったいない結果に終わってしまう可能性が高いのです。
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目標心拍数をキープする
そこで、皆さんには「カルボーネン法」によって最適な目標心拍数(ターゲットハートレート)を割り出すことをおすすめします。計算式は次のとおりです。
[(220-年齢)-安静時心拍数(注)]×目標運動強度(%)+安静時心拍数=目標心拍数
(注)安静時心拍数の測り方は寝起き、または横になるか座りの姿勢で、5分以上安静にしてから計測。手首の親指側を通る橈骨(とうこつ)動脈に人差し指、中指、薬指を3本並べて当て、1分間の脈拍の回数を数える。30秒間数えて2倍にしてもよい。







