今回は体脂肪燃焼を最大化するため、目標運動強度に0.6~0.8(=最大心拍数の60~80%)の数字を当てはめて目標心拍数を計算してください。

 心拍数を自動的に計測するスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスには、運動中、目標心拍数から外れるとアラーム音などで通知する機能を搭載するものがあります。

 ぜひ、これらを活用し、効率的に脂肪燃焼を進めましょう。

痩せやすい体を作るには
下半身の筋トレが必須

 筋肉量が多い人は、少ない人に比べてエネルギーを効率よく消費します。

 ですから、「脂肪燃焼率を最大化する心拍数で運動」し、かつ「筋肉量を増やす、あるいは維持」できると、取りこぼしなくトレーニングの効果を得られます。

 一方、非活動的な生活を送っていると年約1%の割合で下半身の筋力は低下します。

 そう考えると、下半身から鍛えるのは必須です。

 そこで、筋トレは全身の筋肉の約7割が集中する下半身(脚、殿部)と、上半身の大きな筋肉(背中、胸)の大筋群を中心に、効率的に鍛えていきます。

 これらの大きな筋肉に対し筋トレでしっかり負荷をかけられると、成長ホルモンやノルアドレナリンといったホルモンの分泌を促します。

 成長ホルモンはその名のとおり、組織や細胞の成長に関与します。そして、ノルアドレナリンは脂肪を分解する役目を担う酵素「リパーゼ」を活性化。つまり、大筋群の筋トレ後の体は「脂肪が燃えやすい状態」になるのです。

 よく「有酸素運動と筋トレ、どちらを先にやったらよいですか?」という質問を受けますが、以上のことから筋トレを先に行うことをおすすめします。

 だいたい10~15分、大筋群の筋トレを行った後、30分~1時間の有酸素運動を行うといいでしょう。

筋肉を肥大させるには
限界まで追い込むこと

 さて、次のページから自宅でできる筋トレプログラムを紹介します。大筋群は元々パワーがあるため、実は自体重だけを負荷に鍛えていくのは難しく、テクニックが必要です。