1日に複数の打ち合わせや会議の予定が入っているのが当たり前で、何日かアポイントのない空白があると、ちょっと怖くなってしまうかもしれません。そんなことをしなくても仕事の充実度は上げられます。
アポイントの数ではなく、余白を増やしていく意識で、スケジュールの組み立てに臨んでほしいです。余白の時間は、アポで話し合ったことを処理したり、打ち合わせで決まったことを実行したり、と必ず充実した時間を過ごすことになり、残業に持ち込む必要がない時間の使い方にシフトできます。
最初はここで仕事を終わらせて良いのかと心配になるかもしれません。ですが、慣れてくると、時間内に終わらせつつ成果を出すためには何が重要で、何を捨ててもいいか、少しずつわかるようになってきます。
まずは終わりの時間を決めて、その時間内で終わらせることから始めましょう。
キャパを超えて働き
心身を壊したら本末転倒
ドイツ人が働きすぎないのは、自分のキャパを把握しているからでもあります。無理をして心身が壊れるまで働いて、何もできなくなってしまうほうが時間のムダだと思っています。
それを象徴するかのように、ドイツではマルチタスクを避ける傾向があります。ドイツ人はマルチタスクが苦手で、基本的に1つひとつのことに集中します。
日本人の会社員は一般的に、新人研修を終えると、独り立ちして仕事を任されるようになります。どこも人手不足なので、経験が少なくても、過密なマルチタスク処理が求められたりします。
慣れていないのに、いっぺんに複数の業務を渡されて、捌ききれず、次第にメンタルを壊してしまう……という若い人は少なくないと思います。
ドイツの場合、マルチタスクはしないのが原則です。
ドイツの社会では、1人に多数の仕事を抱えさせるストレスに対して、かなり厳しいです。というより、そのような負荷はドイツ人にはそもそも課せられません。
いくつもの仕事を同時進行させるのは、ストレスフルなことであり、非効率だという考えがあるのです。







