店内に響き渡るBGMと
チクチク言葉の応酬……

 しかし、このおばさま店員さんの圧が僕に向かうことがなかったのはラッキーでした。お店が混んできて僕がちょっと焦っているとすぐに社員に「あそこ、手伝ってやりな!」的なサポート指示をしてくださるので助かります。

 たぶん基本的にはいい人なんでしょうけど、言い方がキツいのがもったいないんですよね。発する言葉の7割ぐらいがチクチク言葉なので、横で聞いているだけで胃がキリキリ痛くなってきます。

 男性社員さんもこのチクチク言葉で受けたストレスがすごいのか、さらにもう1人のおばさまパートさんに対して強めの言葉を投げかけている瞬間を何度か目撃してしまい、負の連鎖を実感……。

 店内にぶっ続けで流れるBGMと働く人々のチクチク言葉の応酬がなんともいえず、悲しい気分になります。つらく当たられているおばさまパートさんには同情してしまいました。

 そうこうしていると12時ぐらいになり、ランチタイムラッシュが到来。店内はほぼ満席となり、食事を終えたお客さんがどんどん食器を下げてきて食器返却カウンターも満パン状態に。

 とりあえずお客様が食器を置けるよう、どんどん食器をシンクに下ろしてスペース確保することに努めつつ、ガンガン食洗機を回していきます。店員さんたちもフル稼働。

 司令塔であるおばさま店員さんから「次、カレー丼だよ!」「ボサッとしてないでカツ丼のカツ、準備してっ!」など指示が飛びまくり、他の店員さんたちはそれに全力で応えています。

 だいたい1時間半ぐらいでランチタイムのピークは終了。ちょっと一息ついて、洗い上がったコップやお箸をホールに戻していきます。

 厨房からホールに戻る際、厨房のグリストラップ(油脂分離阻集器)周辺がかなりキツい臭いを発していることに気づきました。

 もしかしたらここの清掃、サボっているのかな? 厨房内も狭く、決して清潔とはいえない状態だし、忙しすぎていろいろ手が回っていないんでしょうか。

 そういえば男性社員さんも素手で生ゴミとか掴んでいたし、衛生的な部分の意識はちょっとアレな感じなのかも……。