トランプ米政権は、麻薬密売人やテロリストなどによる不正取引を摘発するシステムを抜本的に手直しするため、マネーロンダリング(資金洗浄)対策に関する規則の見直しを検討している。銀行側は現行システムがコストがかかり、非効果的だとの不満を示してきた。米財務省は銀行規制当局に配布した草案で、マネーロンダリングに関する規則を執行するうえで、財務省がより中心的な役割を担うことを提案している。現行制度は不正取引に関する調査をある程度は法執行機関に委ねているが、マネーロンダリングを未然に防ぐ効果は必ずしも高くない。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今年、カリフォルニア州ロサンゼルス郡のマネロン組織がメキシコの麻薬組織「シナロア・カルテル」のために5000万ドル(約78億円)以上を洗浄した実態を報じた。その過程で、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカの支店に数十万ドル規模の預金が預け入れられていた。
米、マネロン対策規制の見直し検討 財務省に権限集中へ
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