日産自動車の米州事業を担う日産アメリカズのクリスチャン・ムニエ会長(58)は、年初に事業を引き継いだ際、同社は方向性を見失っていたと述べた。ムニエ氏はインタビューで、「進むべき明確な指針がなかった。ビジョンもなかった。方向性すらなかった」と語った。日産は意思決定が遅く、米国市場における地位の低下という状況に慣れきってしまっていたとも指摘した。そのため、ムニエ氏が最初に講じた施策の一つがテネシー州の本社に勤務する従業員に週4日の出社を命じたことだった。同氏は、在宅勤務では協働が「極めて困難」で、問題は未解決のまま放置されることが多いと説明した。しかし、約10年に及ぶ日産の低迷を逆転させるためには、さらなる措置が必要だ。日産が先月発表した決算は5四半期連続の赤字を計上。同社は世界全体で17工場のうち7工場を閉鎖し、2万人の人員削減を行う大規模なリストラを進めている。
日産は「方向性見失っていた」 米州トップが回顧
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