【箱根駅伝】「花の2区」か「山の5区」か?監督たちが語るエース配置の“新常識”第101回箱根駅伝・往路・戸塚中継所で3区のスティーブン・ムチーニにたすきを繋ぐ2区・創価大の吉田響(左) Photo:SANKEI

箱根駅伝の順位を大きく左右するのが、最長区間の「花の2区」と、山上りの「5区」だ。かつてはエース=2区と決まっていたが、山の神・柏原竜二を擁して優勝した東洋大のように5区を重視する風潮も…。近年では5区経験者を2区にコンバートする新たな戦略も生まれるなか、エースが走るべき区間はどちらなのか。各大学の監督に考えを聞いた。※本稿は、作家の佐藤 俊『箱根2区』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

5区の重要度は
区間距離に左右される

 順天堂大学のエースだった高橋健一は、第68回大会で5区15位、第71回大会では2区3位と好走している。

 法政大学のエースだった坪田智夫も第73回大会は5区14位だったが、第75回大会は5区3位、第76回大会は2区区間賞だった。

 中央大学のエースだった藤原正和は、第76回大会は5区区間賞、第77回大会は5区区間2位、第78回大会は5区3位、第79回大会は2区区間賞を獲得し、エースとしての責務をまっとうする走りを見せた。

 その後、5区から2区への流れが消えたのは、2006年、第82回大会から5区の全長が20.9キロメートルから23.4キロメートルに延長され、5区の重要度が増したからだ。

 それにともない5区にエース級の選手を置き、どのチームも山のスペシャリストを育むようになった。

 そこで生まれたのが今井正人、柏原竜二、神野大地の「山の神」たちだった。

 しかしながら、第93回大会から5区が2.4キロメートル短縮されて、20.8キロメートルになった。距離的に普通の区間になったことで、極端な5区シフトが見直されるようになったのだ。