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ハラスメントを受けやすい人は、真面目で責任感が強い。問題が起きても「自分の努力が足りないからだ」と抱え込み、過度な叱責や不当な要求を“正当な指導”だと誤認してしまうのという。事例を交えて解説する。※本稿は、社会保険労務士の村井真子『職場問題ハラスメントのトリセツ 窮地の前に自分を守る、取るべきアクションと相談のポイント』(アルク)の一部を抜粋・編集したものです。
パワハラと思われる指導でも
受け入れてしまう人の特徴
「真面目で責任感が強く、自分を責めやすい人」は、上司や同僚からの叱責や不当な要求があっても「期待されているのだから応えなければならない」と努力したり、「自分の努力が足りないから」「周囲に迷惑をかけているのは自分だ」と考え、問題を訴えることなく自らを納得させてしまう傾向があります。
また、実際に業務指導を受けている場合、パワハラと思われるような指導でも「正当な指導」だと誤認してしまい、自己効力感(自分にはできると信じ考えられること)を損なうことがあります。そのため、上司からの過大なノルマや繰り返される叱責をハラスメントとして認識できず、結果的に心身の不調に至るケースも少なくありません。
さらには、このタイプの人は周囲から「我慢強い」と見られやすく、組織の中で問題が表面化しにくい特徴があります。職場でハラスメントや不当な扱いに対して声を上げられないことには、個人の性格的要因だけでなく、組織全体に横たわる構造的な問題が深く関わっています。







