ハラスメントを繰り返す人の“決定的な特徴”写真はイメージです Photo:PIXTA

職場で同じハラスメントを繰り返す人には、ある共通点がある。社会保険労務士として多くのハラスメント現場を目撃した村井真子氏が、具体的事例から解説する。※本稿は、社会保険労務士の村井真子『職場問題ハラスメントのトリセツ 窮地の前に自分を守る、取るべきアクションと相談のポイント』(アルク)の一部を抜粋・編集したものです。

メタ認知力が弱い人は
ハラスメントを繰り返す

 自分を客観視する力、いわゆる「メタ認知」の力が弱い人は、職場での自分の言動が適切であるかを検証する力が不足しています。周囲の自分に対する評価も感じにくいため、状況を考えずに、良かれと思って自分の成功体験を他者に押し付けたりします。相手が明らかに嫌がっているのに、それがわからないで繰り返すなどの行為に及びがちです。

 また、周囲から明確な評価を与えられ、それが自分の認識とかけ離れていると受け入れられません。評価者を攻撃したり、過剰に重く受け止めて傷つくということもあります。

<典型的な行動例>

・自分の言動が正しいと思っていて、他者から誤りを指摘されると激怒する。

・自分の定めたルールや基準を他人に押し付けがちである。

・自己反省が不得意なので、同じパターンでのハラスメントを繰り返す。

<ケース1>自分の指導方法・やり方が正しいと思い込んで指導を行う上司

 私は従業員数300人ほどの人材サービス会社の営業職として一年前に転職しました。その転職先の上司のマネジメント方法に疑問があります。