このように、置き換える力とは、「複雑で大きな数を単純に」「抽象的なものを具体に」置き換えることで計算を早くする能力です。
愚直に計算する前に全体を俯瞰して
構造や法則を見つけ出す
「俯瞰する力」とは、細部にこだわる前に「全体を見渡し、構造や法則に気づく力」です。広く見ることで、計算を早くするわけです。
たとえば、「41795168×249428667315×0×92784261は?」と聞かれたら、0ですよね。計算なんてしなくても、0秒で答えられます。なぜなら式のなかに「×0」があるから。0が1つでも掛けられていたら、どんなものも0になります。
このように、広く計算式を見ていくことで、うまく工夫できるポイントを探して計算が早くなります。
たとえば、「158、165、170、152、163」の平均値を出すとしましょう。このときに、俯瞰的に物事を見られる人なら「とりあえず160くらいかな?」と見当をつけます。そして、「160でそろえてからのずれ」を見ていきます。
158→160より「-2」
165→160より「+5」
170→160より「+10」
152→160より「-8」
163→160より「+3」
ということから、「-2+5+10-8+3=+8」となり、合計のずれ「+8」を、人数「5」で割ることで「+8÷5=+1.6」。したがって、真の平均は「160+1.6=161.6」とできます。
このように、「俯瞰的に物事を広く見る」ことで計算が早くなる場合があるのです。これは、置換の力ともつながります。ここで「160」と仮置きしたのも、置き換える行為と同義ですよね。
俯瞰とは、「問題の全体像」を把握し、「何が本質か」をつかむ力。目の前の計算に惑わされず、パズルのように構造を整理する視点を育てましょう。
簡単な図形問題に変換して
複雑な計算を解いてみる
数字を単なる記号として処理するだけでなく、図形や構造としてとらえ直す――これも「置換」の力です。
今回は、数式を「正方形の面積」に置き換えることで、複雑な計算が一瞬で解ける方法を学びます。
[問題]同じ数の掛け算は正方形で考える
次の計算を、図形に置き換えて素早く求めてください。
44×44-11×11-22×22-33×33







