サイバーエージェント・藤田晋Photo by Shogo Murakami

――それは関係を構築しようと狙いに行ったのではなくて、ですか。

藤田 いや、そのときはちょっと狙いましたけどね(笑)。でも、やっぱり本当にワインが好きで、お互い詳しくないとそうはなり得なかったと思います。事態をエスカレートさせないためにも、会食で培った人間関係は役立ちますし、取引の現場で大きなミスをしたときに許してもらえるかどうかも、普段の関係性次第です。

同じ人とばかり食事に行かない
できるだけ幅広い人と会食する

『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』書影藤田晋『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』(文藝春秋、2025年11月19日刊行)

――会食を通じて相手が好きなことを知っていたほうが、提案もしやすいということはあるのでしょうか。

藤田 そういう真面目なことは考えていないですけど、かといって同じ人とばかり食事に行くわけでもありません。私はできるだけ幅広い方と会食をし、それぞれの方と良い関係を築いていくようにしています。

「勝負眼」にも書きましたが、「社員とよくご飯を食べている社長は社内から支持され、ご飯を食べてない社長は支持されない」と、ある大企業の方から聞いたとき、その通りだと思いました。だから、取引先や競合相手、ABEMAの出演者の方とも食事に行きますし、社内での会食も大切にしています。

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