「麻雀は企業イメージ的にまずい」全社にスポンサーを断られたサイバーエージェント藤田晋が、それでもMリーグを立ち上げた逆転の一打とは藤田晋氏 写真:文藝春秋提供

いまやMリーグは大人気コンテンツとなった。激闘が毎日のように話題を呼び、プロ選手はサインや写真を求められるほどの人気を獲得している。しかし、立ち上げ時のスポンサー集めでは、ことごとく門前払いをくらったという。そんな逆境からMリーグ創設にまで漕ぎ着けた、藤田晋の軌跡を追う。※本稿は、サイバーエージェント代表取締役の藤田晋『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』(文藝春秋)の一部を抜粋・編集したものです。

Mリーグを成功に導いた
スポーツウェア着用のアイデア

 総括するのはまだ早いけど、これまでの人生を振り返って、自分が一番世の中のためになる、良い行いをしたと思っているのは「Mリーグ」を創設したことだ。

 Mリーグとは、バスケのBリーグやバレーのVリーグと同じく、麻雀の「M」のリーグ戦だ。9チームが所属し、9月から5月までのシーズンを通じた戦いで優勝が決まる。私は創設来、Mリーグのチェアマンを務めている。

 Mリーグの構想を思いついたきっかけは、2017年、卓球の「Tリーグ」が立ち上がる話を聞いた時だった。「卓球チームを持たないか」と持ちかけられ、話を聞くと、「卓球は野球やサッカーと違い、広いグラウンドが必要ないのでコストが安い」というのがウリだった。

 ならば、同じ屋内でやる麻雀はさらに安いのでは?そんな考えが頭に浮かんだ。折しもeスポーツが海外で爆発的な人気となり、日本でも産業に育てようという機運が高まっている時期だった。

 eスポーツとは、テレビゲームやチェスなどを競技として捉えたもの。ゲームプレイヤーたちが、スポーツウェアを着て対戦する姿は新鮮だった。