図表:「つながりフローボード」がもたらす「7つの規律」同書より転載 拡大画像表示

 自律には規律が必要。「つながりフローボード」には、組織に自律神経ネットワークを構築するための「7つの規律」が埋め込まれている。

組織を構築する
「7つの規律」の中身

「7つの規律」とは以下の通り。

規律1.明確な優先順位の判断基準

 不確実性のあるプロジェクトの中では予想外のタスクが発生するのが日常茶飯事。現場が、現在抱えているタスクを優先するのか、飛び込んできたタスクを優先するのか、判断に迷い、結果的にどちらも最優先となるとバッドマルチタスク状態となり、人の仕事の質を大幅に下げてしまい、結果的にソフトの不具合を引き起こしてしまうことになる。

 これを防ぐために、経営幹部が持っている優先順位の判断基準を明らかにしておく。そうすれば、いちいち経営幹部に優先順位の判断を仰がなくても、自律的に判断できるようになる。

規律2.負荷の平準化

 それぞれのメンバーが抱えるタスクを付箋に書いて貼る。仕事の種類によって付箋を色分けすれば、メンバーの負荷とどんな種類の仕事を抱えているかが一目で見えるようになる。これにより、メンバーの経験とスキルをベースに、チームリーダーはそれぞれのメンバーの負荷を検討することができ、必ずしも、希少リソースでなくてもできるタスクは他のメンバーに割り当てることもできるし、その分だけ、希少リソースは、集中してタスクに取り組めるようになり、仕事の質が上がる。

規律3.万全の準備(フルキット)

 タスクの付箋には、「フルキット」というチェックボックスがある。見切り発車(注2)、あいまいな完了条件など、万全の準備ができていない中で、メンバーがタスクを実行すれば、後に手戻り・手直しが発生し、品質が低下するのは自明のことである。

 これを防ぐために、フルキットのチェックボックスに「レ」が入っていないタスクはメンバーにアサインすることを禁止する。フルキットの条件は、メンバーがタスクに一度取り掛かったら集中して完了できるようになる状態であることである。そうすれば、おのずと人の仕事の質は上がり、品質が向上するのは自明である。

(注2)「走りながら考えよ!」なんてスローガンが蔓延った現場では、フルキット不十分のまま、見切り発車し、手直し(別名「お替わりタスク」)が日常化している場合が多いので注意が必要だ。