従業員満足度は上がり
離職率は1%低下

 さらに下図に示すように、毎週の実走テストで、1000kmあたりの致命的不具合の検出率がゼロで安定するまでに前機種17CYでは8カ月かかったのが、今回の機種21CYでは5カ月で0件を達成し、3カ月も前倒しで不具合がなくなっている。

 ランダムテストにおける不具合検出率の推移においても、前機種17CYと今回の機種21CYでは明らかな差が認められた。同図に示すように、テストごとのばらつきも前機種に比べはるかに少なく推移し、3倍のペースで品質が安定している。

図表:品質が上がった理由はESの向上からも裏付けられる同書より転載 拡大画像表示

 また、従業員満足度(ES)も劇的に向上した。この活動の対象組織の活動開始は2015年、一部のプロジェクトで実証実験をしてから展開を広げて行ったが、図に示すように、いずれの項目も大幅に向上している。ソフトをつくるのは人である。人の仕事の質を向上させることがソフトの質も向上させることにつながるのは言うまでもないだろう。

 離職率も大幅に減り、1%台となっているが、比較的に離職率が高いソフトウェア業界において、この数字は驚異的とも言われている。

 経営幹部を何よりも感激させたのは「人の成長」である。「将来を担うマネジメント人材が次々と育っている。それが何よりの成果」というのが経営幹部の方々の感想である。