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仕事がうまく進まない理由は、能力よりも「順序のズレ」にあることが多い。目先のタスクに追われるほど全体の目的がぼやけ、あれもこれも手を付けて手戻りが増える。そこに効くのが、ゴールから逆算して道のりを描くバックキャスト工程表である。後ろから段取りをたどるためのシンプルな問いが、抜けやムダを減らすのだ。マツダの開発現場でも効果をあげた手法をたどる。※本稿は、ゴールドラットジャパンCEOの岸良裕司『なぜあなたはマネジメントを間違えるのか?会社の常識を打ち破るチェンジリーダーの教科書』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
命に関わる現場での
段取りミスは許されない
日本の現場、特に建設業では、「段取り八分」という言葉が大切にされていて、後ろからたどって工程表を書くことは日常的に行われている。
世界の陸地のわずか0.25%しかない日本だが、世界の災害全ての20%が集中している。まさに日本は災害大国だ。建設業に従事する人は、時には、たくさんの人の命が失われ、言葉を失うほどの災害現場に赴き、迅速に復旧をしていく。
災害現場だから、当然同じ現場は二度とない。毎回全く異なる条件の中で、1つ間違えば、復旧に従事する仲間の命をも失いかねない現場は修羅場そのもの。その中で、段取り1つ間違えるだけで、文字通り、命取りとなる。そういう現場に赴き、様々な人を巻き込み、仕事を進め、驚くほどの短期間に復旧させてしまう頼もしい辣腕親方が全国にいる。
彼らに共通するのは、後ろからたどって段取りを考えるということ。この仕事をするためには、その前に、これをやっておかないと、と後ろからバックキャストして段取りを考えているのだ。







