24年5月には、財務省の財政制度等審議会(財政審)も「現状のままでは、大都市部において医師や診療所数が過剰となり、地方は過少となる傾向が続くことになる」として開業規制の必要性を表明した。
診療所の利益率が病院を大きく上回っていることなどから、診療所と病院との間の収入格差を重視。全国の病院の数は03年の9122施設から20年後の23年は8122施設と11%減っているのに、診療所は23年が10万4894施設と20年前から9.2%も増加しており、財政審は「診療所の増加が止まらない一方、病院勤務医は不足している。診療所の報酬を適正化し、勤務医から開業医へシフトする流れを止めなければならない」と「春の建議」に盛り込んだ。
「このままでは日本の医療は立ち行かない」
誰もがわかっていることを武見は言葉にした
国会内の参院自民党議員会長室。24年10月1日の石破茂政権の誕生で、厚労相を退任して議員会長になった武見にNHKでの発言について聞いた。
「珍しいでしょ。あれは政治家冥利に尽きたね。参院の厚生労働委員会でも、野党の先生方から発言を評価されましたよ」
そう言って、人懐こい笑みがこぼれた。武見の発言をきっかけに、医師の偏在解消へ国会の議論も活発になり、武見にしてみれば、まさに「してやったり」だった。
「役人も仰天の厚労相発言」という報道もあったが、「テレビに出る前に、役所でレクしましたよ。数人はいたかな」と武見は振り返る。
「都市部にはどんどん診療所ができているのに、地方は個人経営の診療所の先生たちが、もう75歳前後で頑張って踏みとどまってて。これは危機的状況で、2~3年後に対応して制度を新たに作らないと、この国は医療サービスができなくなるような地域がいっぺんに出現し始めると、それが分かっていて、何もしない手はねえだろうと、皆に言ったんですよ。







