ではその詳細だが、このモデルは限定装備の“AMGナイトパッケージ”、“AMGエクステリアナイトパッケージII”が採用される。各所にブラックパーツとダーククロームパーツをあしらったもので、スタンダードモデルに対しワイルドさと高級感が増す。細部にダーク系を配することで、引き締まった印象になるのはいわずもがなだ。AMGラジエターグリルやボンネットのAMGエンブレムをダーククロームにしただけでそれを感じる。
足元は21インチにサイズアップした鍛造のAMGアルミホイールを装着。デザインは2種類あって、グラファイトグレーのボディにはブラック系、MANUFAKTURオパリスホワイトのボディにはシルバーカラーがセットされる。AMGのデザイナーが足元までこだわってコーディネイトしたのだろう。
個人的にはリア回りが印象的だった。AMGカーボンファイバースポイラーリップ、ブラックカラーになった左右4本出しテールパイプ、リアバッジとAMGレタリングのダーククローム仕上げがいい。これまでサードパーティで社外品を見つけなければならなかったアイテムが初めから装着されているのだからありがたい。
室内は最新にして伝統の味わい濃厚
速さはスーパーカー級、乗るほどに滋味を増す
インテリアもエクステリアと同じようにブラックカラーやカーボン素材を随所に配している。センタートリムやステアリングといった部分だ。ブラックが高級感を、カーボンがレーシーな世界を演出する。
それにしてもあらためてドライバーズシートに座ると、W214の魅力が伝わる。ダッシュボードの左右を丸く抑えた全体の形状はまるでミッドセンチュリーのクラシックカーのようだ。これまで20年近くクラシックカーラリーに出場しさまざまなモデルを見てきたが、これはたまらない。インターフェイスのデジタル部分に目が奪われがちだが、伝統の味わいもこのクルマの魅力だろう。もちろん14.4インチのメディアディスプレイと12.3インチの助手席用ディスプレイを一枚のガラスで覆ったシームレスなスクリーンはかなり先進的である。







