軽いギャグのつもりで脅してみたら

「お箸で食べないんなら、もう今度からおやつも食べられないよ」

 とうとう家内の中でのフィニッシュホールドが繰り出されたが、息子は「そんなの関係ねぇ!」とばかりにオッパッピーづらで手で食べる。ほとほと呆れ、今日もあきらめそうになっている家内をちらっと見て、私が軽いギャグのつもりで脅してみた。

「あー、お箸使わないと、お父さんみたいな顔になるよー」

 すると息子はスッと箸に持ち替え、何事もなかったかのように食べ始めた―。その箸使いも意外と上手であった。

 息子にとっては、オバケが出てもいい、おやつが食べられなくてもいい、ただただ親父みたいな顔になることだけは勘弁、という強烈な意思表示であった。

 息子ただいま10歳。私が10歳の時とほぼ同じ顔をしている。ザマアミロ。