老年期(65歳以上)の課題は「統合性の確立」です。
これは、人生のなかで起きたいいこともそうでないことも、まるごと受け入れて(統合)、ひとつの物語のように「これが自分の人生」と肯定すること。
この課題をクリアした人は、ものごとにポジティブな意味を見つけたり、問題を冷静に解決したりする知性、人間を理解してあたたかく包み込むやさしさ、病気や死も受け入れながら、いまを大切にする受容などの「英知(知性やものごとの道理をわかる力)」を獲得していくのです。
エリクソンによると、「英知」をまとった老年期は、社会から必要とされ、活動を継続できる「サクセスフル・エイジング」と呼ばれる存在。社会と関わることで「自分の人生が、だれかの役に立っている」という喜びが続くはずです。
毎日楽しく生きることが
社会のためにもなる
そして、60代を「遊ぶように楽しんで生きる」こともまた、他者への貢献につながります。心が前向きな人は、自然に知性も感性も磨かれてくるものです。
歳だからと遠慮する必要もなく、人目を気にして縮こまる必要もない。むしろ、おしゃれして堂々とかっこよく振る舞っている姿、生き生きと嬉しそうに遊んでいる姿、大胆に挑戦している姿、くだらないことを言って笑い転げている姿など、楽しそうな姿をつぎの世代に見せるのが、60代のテーマであり、使命だと感じます。
若い人たちが「歳をとるって案外、楽しいことなのかも」「あんな60代になりたい」などと希望をもってくれたら嬉しいではありませんか。
『60歳から、うまくやっている人がしていること』(有川真由美、PHP研究所)
【老いを楽しんでいる人の性質】としてつぎの5つがあります。
1 変化に柔軟で、ポジティブな視点がある
2 日常の小さなことを楽しめる
3 ユーモアと遊び心、笑いがある
4 人とのつながりを喜び、楽しむ
5 好奇心が旺盛で、新しい試みを面白がる
つまり、心配しすぎないで無邪気に生きれば、毎日は楽しくなるのです。
「なんだか楽しそうな人」「いつもご機嫌な人」として存在しているだけで、まわりが明るくなり、世の中を少しだけよくする原動力になっているもの。「遊ぶように生きること」を60代のテーマにすると、すべてのことがうまく回り始めるのです。







