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大人の日々は「選択」の連続です。ピンチをチャンスに変えるには、どうすればいいのか。高い評価や人望や信頼をたくさん得られるのは、どっちの選択肢か。微妙な状況への立ち向かい方を通じて、より大きな幸せをつかめるトクな道を探りましょう。
※「お悩み」は編集部で作成した架空のモデルケースです。
今回の「お悩み」
年末の帰省客で激混みの新幹線。自分は自由席に座れたが、通路にも人がビッシリ立っている。すぐ横に立っている5歳ぐらいの子どもが「座りたいよー!」と半泣きで母親に訴え始めた。
母親は「静かにしなさい」となだめているものの、効果はない。自分は健康で元気な状態ではあるが、まだ先が長いので立つのはつらそうだ。
知らん顔をするか、譲るか……どうする?
選択のポイント
極めて難しい状況です。席を譲っても譲らなくても、どちらが「正しい」ということでもありません。何の迷いもなく「譲るわけないだろ」「譲る意味がわからない」と思う人もいれば、この状況設定を読んだだけで胸がギュッと苦しくなる人もいるでしょう。
前者のタイプの方は、己の信念を貫いていただけたらと思います。気の迷いで譲ってしまったら、自分の中で怒りや被害者意識がどんどんふくらんでいくに違いありません。半泣きで訴える子どもの声という“雑音”に耳をふさげば、座ったまま快適に移動できます。
一方、後者の胸が苦しくなるタイプの方は、そうはいきません。「自分がこのまま座っていていいのか……」と思い悩み、母親が味わっている居たたまれなさもヒシヒシと伝わってきて、どんどんエネルギーを消耗してしまいます。
親子を無視して座り続けること自体が「苦行」になっているなら、覚悟を決めるしかありません。「どちらまでですか?」と声をかけてみましょう。親子が自分より先に降りるならその駅まで席を譲り、自分が親子より先に降りるなら「よかったら」と言ってその場を離れましょう。
大切なのは「自分の気持ちが楽になる選択肢」を選ぶこと。どちらかを推奨するつもりはありません。
「それは冷たすぎる」とか「それはお人よしすぎる」といった無責任な外野からの幻聴に惑わされず、己の心の指示に従うことこそが、自分にとっての「正解」です。
こういう話になると、鼻の穴をふくらませて「権利が」とか「法的には」などと言い出す人がいますが、決して賢そうには見えないので口にしないほうがいいでしょう。
※JR東海、JR西日本では年末年始などの繁忙期は、「のぞみ」の全列車を全席指定席として運行しています。近年、鉄道会社の対応も変わってきているので、新幹線に乗る機会がある人は事前のリサーチを!







