後妻を目指す女たちの嗅覚
ターゲットになりやすい男性の4つの特徴

「後妻業」トラブルは贈与や相続などをきっかけに家族が知るところとなるケースは多く、弁護士が法律相談を受ける中で「後妻業」の存在に気付くことも。そこで、相続や相談を受ける中で、「後妻業」のターゲットになりやすい高齢者には、いくつかの共通する特徴が見られるそうです。大村隆平弁護士に話を聞きました。

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――「後妻業」トラブルに遭いやすい人の特徴を教えてください。

大村弁護士 まず一つ目の特徴は、当然ですが、「ある程度まとまった財産のある人」です。まとまった預貯金や不動産(特に自宅以外の収益物件)などの資産を持っていることを家族以外の第三者に知られると、やはり狙われやすくなります。資産の全貌を家族にも伝えていない場合、「後妻業者」は財産を勝手に動かしやすく、子や親族も異変に気付きにくいです。

 二つ目の特徴は、寂しがりや、女性との交流を昔から楽しんでいる方も高齢者になってから狙われる人の特徴です。配偶者を亡くしたばかりで深い寂しさを抱えている人、自己肯定感が低く他人の優しさに飢えている人も当てはまります。

 また、昔から女性と不倫をしていたり、女性が多い店に出入りしたりすることが好きだった方も狙われるケースが少なくありません。

「後妻業者」は、献身的で優しく接するため、徐々にターゲットとなった男性を精神的に依存させます。依存させた後に、遺言書を書かせる、贈与契約を求めるなどの行為に発展していくのです。

 三つ目の特徴は、家族との関係が希薄だったり、孤独であったりと周囲から孤立した印象がある人はターゲットになりやすいでしょう。「後妻業」の女性も、他の相続人と揉めるのは嫌なので、いくら財産がたくさんあっても、親密なお子さんがいる男性はターゲットにしにくいと思われます。

 他方、財産の額はそれほどでもなくても、妻以外の相続人が、交流のない兄弟姉妹やおい・めいというような人はターゲットになりやすいでしょう。