連絡もとれず、帰宅しない夫
家にパトカー?一体何が
瑠花さんはどういうことなのか考えこんでしまう前に、子どもの迎えや家事炊事をこなして子どもの寝かしつけを終えて、倒れ込むように寝てしまいました。
翌日もいつもの生活をこなして、さらに次の日の朝に目覚めた時、ふと思いました。
メッセージに対して夫から返信もなく、帰ってきてもいない。違和感を覚えながらも子どもを保育園に送って、仕事を終えて、子どもを連れて帰宅すると、家の前にパトカーが止まっていました。
一睦さんが帰ってこなくなったことと何か関係があるのか、と不安に思っていたところ、パトカーから警察官と、その後ろの乗用車から下川氏が降りてきて状況を話してくれたそうです。
一睦さんと菜穂実さんは駆け落ちをしていたことが分かりました。その事実を瑠花さんに伝えるためと事実関係の確認のため、下川氏に警察官が同行し、パトカーが止まっていたのです。
菜穂実さんと夫と2人の子どもは、表向きは普通の家庭だったが、内情はそうではなかったそうです。
ささいなことから夫への不満が積もり、突然泣きわめいて物を壊したり暴れたりする菜穂実さんを見て、夫と子どもたちは怖がり距離をとるようになったことで、家庭での孤立感から「誰にも必要とされていない」と感じるようになったのです。
その鬱屈(うっくつ)した感情のはけ口として、友達が開いてくれた飲み会で知り合ったのが一睦さんでした。
最初は軽いメッセージのやり取りが、家や子どものために生きることに不自由さを感じていた一睦さんと家庭への不満を語り合ううち、2人で会うようになり、一線を越えるのに時間はかかりませんでした。
まるで被害者である感覚に陥った2人が、早くそれぞれの家族と別れたいと思うようになりました。
菜穂実さんは一睦さんに対して覚悟を示してほしいと詰め寄り、離婚を切り出すよう迫ったそうです。
一睦さんが瑠花さんに送ったメッセージを見た菜穂実さんは満足し、夫に対して「好きな人ができたから別れる。子どもは任せる」と一方的に荷物をまとめて出ていったのです。
その直後、下川氏に電話をして「今日から実家に泊まるから。明日、久村家の売却を進めるために査定してきて」と一方的に伝えたそうです。
しかし、菜穂実さんの行動が裏目に出る結果になりました。
下川氏は一度言い出すと全く聞かない娘の性格を熟知しており、特に背景などを聞かずにいったんは求めに応じましたが、胸騒ぎがして菜穂実さんの夫に電話しました。そこで今まで知らなかった家庭の状況を聞き取り「娘が一睦さんと一緒になろうとしている」と気づき菜穂実さんを問い詰め、追及して口論が起きたのです。







