Photo:SANKEI
長年第一線で笑いを生み出し続けてきた明石家さんま。その魅力は、強烈なトーク力だけではない。そばで見続けてきた番組プロデューサーが語るのは、誰に対しても変わらない自然な距離感と、人を思うさりげない振る舞いだ。スターである前に、一人の人間として愛される理由──“素の明石家さんま”を、プライベートなエピソードからひもといていく。※本稿は、映像プロデューサーの吉川圭三『人間・明石家さんま』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。
明石家さんまを狂喜乱舞させた
所ジョージの妻への言葉
一度だけ、さんまの朋友である所ジョージがオーストラリアのさんまの別荘の近くに貸別荘を借りてやって来たことがある。仲の良い2人は到着早々、丸々3日間ゴルフ三昧の日々でたっぷりプレイを楽しんだ。
だが、4日目の朝、ある異変が起こった。早朝の出発時にさんまの別荘に所がやって来て、
「今日はゴルフやらない」
と言う。詳しい事情はわからなかったが、さんまを含む一行はスタート時間が迫っていたので、所を残してひとまずすぐに出発した。この時、私は同行せず別荘に残っていた。すると10時ごろ、今度は所の奥さんがさんまの別荘にやって来た。
所夫妻が運河を望む外の大きな木製デッキの端と端にいる。居間にいた私たちにも微かにその会話は聞こえて来た。
「何よ、あなた。さんまちゃんと毎日ゴルフばっかりして。私だってゴルフしたかったわよ」
「わかってるよ。ゴメン」
「一体何を考えてるの?」
「俺が悪かった。ゴメン」
「あなたなんか居ても居なくてもいいのよ」
ちょっと間があって所ジョージが答えた。







