「今年こそは成長しよう」と思いながら、気づけば毎年同じ1年を過ごしている――。
そんな人に手に取ってほしいのが、ビジネス書『こうやって、すぐに動ける人になる。』(ゆる麻布著・PHP研究所)と、『ベンチャーの作法』(高野秀敏著・ダイヤモンド社)だ。時代と逆行するようなストイックな内容ながら、「今の時代に、ここまで忖度なく本質を教えてくれる本はない」「読んだ瞬間から、行動せずにはいられなくなる」と話題になっている。この記事では、著者のゆる麻布氏と高野氏が「2026年に成功する人の働き方」について語った対談から、その一部をお届けしよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
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AIの価値は「使用者の能力」で頭打ちする
――最近は上司の意見よりもAIの意見を信用する若手社員もいるそうですが、そんな人をどう思いますか?
ゆる麻布(以下、ゆる) 「AIはこう言ってたんです」みたいに言う人、いますよね。
なんでそんなに、AIを信用できるんですかね。
一番信用できねえじゃんって思うんですけど。
本当のこと言ってるかどうかわからないし、AIは嘘つくことに何の罪悪感もないですからね。
高野秀敏(以下、高野) たしかにAIは便利ですが、正直、「若手はAIなんかに頼るな」とは思います。
困ったら全部AIに聞いて、そのまま鵜呑みにする。
自ら考えることがなくなりますから、明らかに頭悪くなりますよね。
ゆる たまに、AIを使えるから「自分、仕事できます」みたいな顔する人もいますよね。
あれも結構きつい。
結局、知識や経験がない人がAIを使っても、そのアウトプットが正しいかどうか判断できないんですよ。
それっぽいアウトプットが出てきて、それに納得して終わる。
自分でもできる作業をちょっとショートカットするために使うとか、業務効率化のためにAIを使うのは全然いい。
でも、まだ存在しない新しい概念を生み出すのは、やっぱりかなり難しいと思うんですよね。
だから結局、何か一つ、自分の得意分野を極めることは必須だと思います。
「本」に投資できない人は、一生成功できない
高野 正直、私もいろんなAIサービスに課金してます。
AIは無料版だと中途半端にしかならないので。
そういう課金も含めて、若いうちから自己投資をする意識が大事だと思います。
まあ、だからといって、よくわかんない詐欺みたいな商材に何百万も払うのはダメですけどね。
――若手の人たちは、どういうものにお金を使って自己投資すればいいと思いますか?
高野 普通に読書がいいと思います。
今って、YouTubeとかTikTokとかの動画が主流じゃないですか。
だからこそ、まず長文を読めること自体がスキルになるんですよね。
時間あたりの情報収集量で考えても、書籍ってかなり効率よく吸収できる。
本を読むこと自体が、他との差別化になると思いますね。
ゆる 本を読むことは、本当に大事だと思います。
だって、本ほど安くてコスパのいい情報商材、ないじゃないですか。
著者が何十年もの人生で学んだことを、相当な時間と労力をかけて絞り出してるわけで。
だから本への投資は惜しまない方がいいですね。
僕の本にも、こう書きました。
――『こうやって、すぐに動ける人になる。』178ページ
「本を読む」ことに意味はない?
高野 本を書いてみて思ったんですけど、著者ですら、内容を全部覚えていない。
私もたまに『ベンチャーの作法』を読み返して復習してます。
なので申し訳ないですが、読者がみんな、内容を完全に咀嚼できているわけではないとも思います。
だって、書いてる側でさえ忘れているんですから。
だからこそ、本を熟読して実践することは、めちゃくちゃいい投資になると思います。
最近は、すぐに結果を求める人が多いですよね。
それこそ、AIを使えば求めていた答えが数秒で出てくる時代ですから。
そんな時代に、いつリターンが得られるかわからない「読書」という行為に投資する人は、おそらく少数派でしょう。
でも、だからこそいいんです。
みんながやってることをいくら頑張っても、たいした違いにはなりません。
周りでやってる人が少ないことをやるから、差別化になります。
それに、本当に優秀な人たちは、みんなに見えないところでめちゃくちゃ自己研鑽しています。
本の中にも、こう書きました。
――『ベンチャーの作法』121ページ
私も社会人1年目のときは、移動時間や空き時間はひたすら本を読んでいました。
ビジネス書はもちろん、小説や話題書など、年間100冊くらいは読んでいました。
とくに、成功者たちの過去の苦労を知れたことは、社会の現実を知る上で大きな影響を与えてくれました。
こういった自己投資が、人生において長い意味で効いてくると思うんです。
ゆる麻布(ゆるあざぶ)連続起業家
起業、経営、投資、会社売却に関する情報を全て本音で忖度無しで発信。M&Aやデジタルマーケティングが専門分野のIT屋。新卒でブラック企業に入社。理不尽な働き方を強制され、クズのような経営者、上司を数多く見てきた。退職後、一念発起して起業を繰り返し、現在は売上数十億円規模の会社を複数経営している。Xフォロワーはわずか半年で6万人に。経営者や投資家、ビジネスパーソンからいま最も注目を集めるインフルエンサーのひとり。お酒、美食、旅行好き。本書が満を持しての処女作になる。
高野秀敏(たかの・ひでとし)株式会社キープレイヤーズ代表取締役。東北大学特任教授(客員)。文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。これまでに1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援をおこなってきたヘッドハンターかつ経営者。とくにベンチャー・スタートアップへの転職支援に特化している。エンジェル投資家、顧問、社外役員としても活動しており、関わる企業は176社。シリコンバレーの投資会社、バングラデシュの不動産会社と銀行の、設立当初からの株主にもなっている。「転職」「キャリア」についての著書多数。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した対談記事です。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)









