「6割は利益…」インド人を競馬牧場に紹介するエージェント業の「おいしすぎる」実態写真はイメージです Photo:PIXTA

いま北海道の日高地方の競馬牧場には、インド人が続々と“乗り役”として出稼ぎに来ている。日本にインド人ジョッキーを斡旋するエージェントは、労働者に寄り添う人物も多いが、一方でぼったくり業者も散見される。玉石混交のエージェント業界の実態に迫る。※本稿は、ノンフィクション作家の河野 啓『HHH インド人、ジャパンの競馬をHelpします!』(集英社)の一部を抜粋・編集したものです。

人間関係のトラブルまで対応する
エージェントという仕事

 日高の牧場と取引をするエージェントは、私が知るだけで、日本人も含めて7人いる。

 エージェントの仕事量は膨大だ。牧場から依頼を受けると、現地のエージェントと相談してホースマンを人選。候補者の資料を作って、依頼主に提示する。了解が得られたら、日本の入管(出入国在留管理庁)に「在留資格認定証明書」の交付を申請する。「うちの牧場で働いてもらうために、技能のあるこのインド人を滞在させたい」と、在留資格「特定技能」の認定を受けるのだ。

 申請は牧場の人間が入管に出向いて行なうが、書類はエージェントが作る。入管から証明書が交付されたら、エージェントがそれをインドに送付。来日するインド人が届いた証明書をインド国内にある日本大使館か領事館に持参して、ビザの発給を申請する。

 そして日本に入国後は、在留カード(免許証サイズの身分証明書。3カ月以上在留する外国人は携帯する義務がある)の交付を受ける……。依頼を受けてから牧場にホースマンを送り届けるまで、3〜4カ月はかかる。

 その後も管理業務として、病気やケガ、人間関係のトラブルなど、ホースマンの様々な問題に対応する。