FIREそのものが目的化すると
その後の人生が「詰む」
さて、FIRE達成後に「幸せをつかむ人」と「苦悩する人」を分ける本質的な違いは、FIREを「人生の主導権を取り戻し、自分らしい価値観で生きるための手段」と捉えていたか、それとも単なる「ゴール」と捉えていたかにあります。
FIRE達成を目指す人は、ついつい「○千万円貯めたらFIREに踏み切れる」「会社を辞めたらもう辛い思いをしなくてもよくなる」というように、FIREを達成すること自体をゴールとして設定しがちです。
ですが当然のことながら、FIREを達成してもまだまだ人生は続きます。FIREというゴールを達成した後に何となく虚無感を覚える人は、俯瞰的な人生設計の中でFIREという選択肢を選んだというよりも、「お金を貯めて仕事を辞めたい」「楽になりたい」といった近視眼的な動機から資産形成に勤しんでいたのかもしれません。
そうした人が実際にFIRE生活を始めてみると、どうしても趣味を持てなかったり、孤独になったりし、自身の状況をネガティブに捉えがちになってしまいます。
「会社を辞めてから、誰かと話をすることが減った」
「朝起きてから、行く場所がない」
「嫌な仕事からは解放されたけど、別にやりたいことがあるわけではなかった」
「今までの人生、仕事に追われていて趣味などを持つ余裕がなかった」
このように考えてしまうと、心が病んでしまうので要注意です。







