ちょっとした考え方に気づけば心はスーッと軽くなる!
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で悩みが吹き飛ぶ言葉(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。

【精神科医が教える】目の前にある「小さな幸せ」を感じられる人の特徴Photo: Adobe Stock

大切なパートナーとの別れと、空白の10年

私は2006年から2013年にかけて、7年半ほど毎日一緒に暮らしていたパートナーがいました。「自分はこの人に会うために生まれてきたんだ」と思えるほど大切な存在でしたが、ある日突然、そのパートナーを亡くしてしまったのです。

そこからは、本当に大変な日々でした。寂しさを埋めようと新しい出会いを探した時期もありましたが、なかなかうまくいかず、「もういい年齢だし、独りでいいや」と諦めかけていたんです。

ところが、そう思い始めた頃に出会った新たなパートナーと、気づけばもう5年という月日を共に過ごしています。

「自分の歴史」が再びつながり始めた瞬間

最近、そのパートナーと毎日を過ごす中で、ふと気づいたことがあります。それは、「一緒に年齢を重ねていく感覚」が、ものすごく久しぶりだということです。

前のパートナーを亡くしてから今の生活が始まるまでの約10年間、私の感覚はどこか現実離れしていました。まるでSFの世界で別の世界に転生してしまったかのような、あるいはタイムリープをしている最中のような、不思議な違和感の中にいたのです。

2013年以前の記憶はあっても、それを「自分の人生」として実感できず、ずっと一人で彷徨っているような心地でした。しかし、今のパートナーと5年という時間を積み重ねたことで、ようやく「あの頃の自分」と「今の自分」の歴史が一本の線につながったのです。

「元の世界」に戻ってこれた喜び

自分の歴史がつながってみると、不思議な現象が起きました。独りで苦しんでいたあの10年ほどの時間が、逆に遠い異世界の出来事のように感じられるようになったのです。感覚としては「やっと元の世界に戻ってこれた」という表現がしっくりきます。

あんなに長かった空白の時間が、今では「つい最近まで2013年だったのに、気づいたら2025年になっていた」というくらい、体感として一気に縮まりました。

誰かと共に日々を過ごし、一緒に歳を重ねていく。この「連続性」こそが、自分の歴史を作っているのだと痛感しています。環境が破壊され、その連続性が途切れてしまうと、人は自分の人生の実感を失ってしまうのかもしれません。

毎日を「味わう」ことこそが人生の幸せ

私が一番お伝えしたいのは、「毎日をちゃんと実感しながら、誰かと共に歳を重ねられることは、何よりも幸せなことだ」ということです。孤独でしんどい時期は、日々の実感が持てず、歴史が切り離されたような感覚になります。

でも、誰かがそばにいてくれて、昨日と同じ今日を過ごし、共に少しずつ年齢を重ねていく。そんな何気ない日常に焦点を当てて過ごせることが、人生における「幸せの正体」なのだと思います。

皆さんも、いつもそばにいてくれる人や、日々を過ごせている実感に、少しだけ目を向けてみてください。その積み重ねが、あなたの幸せな歴史になっていくはずです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。