「高齢者が賃貸物件を借りにくい理由」を具体的に見ていきましょう。
1 事故物件になるのが怖い
人は必ず亡くなります。その亡くなり方は、大きく2つ。家の中で亡くなるか、家の外で亡くなるかです。ところが高齢者の場合は在室率が高く、室内で亡くなる確率は上がります。国土交通省がガイドラインを出していますが、要は次の場合には事故物件ではないとされています。
他殺や自殺等でない、特殊清掃が不要な場合には、告知義務はない。つまり病気や不慮の事故で亡くなったとしても、特殊清掃が必要にならないようにすぐに見つけてあげれば、事故物件にはならないということです。ここは見守りサービスを利用すれば良いのでしょうが、アラートは誰が受けてくれるのでしょうか? お身内が対応してくれなければ、家主側が受けることもあるでしょう。そうなると結構な負担になってしまいます。
2 貸借契約が相続されるのが大変
終身賃貸借契約ではなく、一般の賃貸借契約の場合には、相続されます。相続人の方が部屋を片付けて鍵を返してくれれば問題ないのですが、そのようなことはほとんどなく、そうなると戸籍等を追って相続人を探し当て、その方々に契約の解約や残置物の処分等をしてもらわなければなりません。
そして残念ながら、相続人の大半は相続放棄をします。そうなると家主は相続財産清算人の選任申し立てをして、選ばれた相続財産清算人と解約手続き等をしなければなりません。この間、数カ月。解決するまで、新たに部屋を貸すことすらできません。当然に家賃収入も得られません。
3 家賃滞納の心配
年金や預貯金等がふんだんにあれば、家主側も安心です。ところがなかなかそのような人は少ないでしょう。仮に生活保護受給者だとしても、入院等をしてしまえば住宅の費用は病院代として支払われることになります。つまり家賃は滞納になってしまいます。その点、URは家賃の100カ月分の預金があれば貸してもらえるというのは、理に適ったことかもしれません。ただ昨今のURは家賃帯も高く、高齢者にはハードルが上がります。







