まさにこれが、強制機能の定義だ。強制機能とは、特定の失敗をしないように、制約を埋め込んでおくということだ。
強制機能がもたらす
さまざまなメリット
ワーキングメモリを解放する方法にもなるという点でも、強制機能は優れている。
自分がすべきことでくよくよ悩んだり、自分の行動を常に意識的に管理したりするよりも、自分がしたい行動ができるように任せられる環境を作る。
おかげで、その瞬間に集中できるようになるし、大切な人たちに全意識を向けられるようにもなる。
自分のことで常にいっぱいいっぱいになっていないため、大切な人たちのニーズに気持ちを向けられるようになる。自分がいる状況にもっと注意を払えるようになり、つまりは今の瞬間に何が必要か、もっと優れた判断を下せるようになる。
つまり強制機能とは、ひとつ決意したことで、他の決意すべてが簡単になるか、不要になることだ。
たとえば私は、自分のiPhoneからSNSのアプリをすべて削除すると決意したため、30分おきにXをチェックするかどうかを考えずに済むようになった。
悪い習慣がついてしまっているせいで、ときどき何も考えずにスマホを取り出し、Xをチェックしようとしてしまうが、アプリがないことに気づく。
そこで私は、「サボろうとする自分から自分を守る」という賢い選択を以前したことを思い出すのだ。
私の好きな事例のひとつに、起業家のダン・マーテルの話がある。
マーテルは週数回、ノートパソコンを持ってコワーキングスペースかカフェへ行く。その際、電源コードは意図的に自宅に置いていく。
こうすることで、バッテリーが持つ数時間で作業を終わらせなくてはいけなくなり、この数時間は懸命に働くというモチベーションができる。
マーテルはまた、毎日夕方4時30分に保育園へ子どもを迎えに行くと奥さんと約束している。
仕事を夕方4時に終えなければいけないとわかっているため、際限ない時間を自分に与えていたときと比べ、午後はずっと積極的に仕事をこなし、集中できるようになった。







