日本と韓国は「クルマの使い方」がかなり特殊

F:なるほど。日本だと会社の仲間と土日に乗り合いで行く人が多い。中にはどこかのパーキングに集合して自分のクルマを置いて、誰かのクルマに乗り合っていくグループもいたりする。大黒PAなんかで問題になっていますよね。

ケビン:そうなんです。日本と韓国は、ゴルフ場への移動も含めて“クルマの使い方”がかなり特殊なんです。2人、3人、場合によっては4人で1台に乗って行く。その前提でラゲッジを見られる市場は、世界的に見ると実は少数派です。ですから本国の開発陣からすると、「そこを優先するためにボディ構造を変える必要があるのか」という話になってしまうんです。

 ゴルフバッグを横に積むのは、単にラゲッジを広げれば良いという話ではありません。ホイールハウスの位置、サスペンションの取り回し、ボディ剛性とのバランスまで考えなければいけません。要するに、クルマの基本設計にまで関わってくるということです。

F:少数派の日本と韓国のためだけに、クルマの構造まで変えられないよ、と。

ケビン:そこまで厳しい言葉にはなりませんが、どうしても優先順位は下がってしまいますよね。

F:うーむ……。

レオン:ドイツでは、ゴルフバッグを横に積めるかどうかを基準にクルマを選ぶ人はほとんどいません。ゴルフをする人は多いですが、クルマに対して求める条件がまったく違います。日本に来たばかりのときは、この話題が頻繁に出ること自体に大変驚きました。そしてまたフェルさんも同じように質問している。しかもノイエ・クラッセよりも大事な話だと言う。これにも驚いています(笑)。

インタビュー中の様子Photo by A.T.