暗い会議室に佇むビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

帝国データバンク調べによれば、2025年に市場退出を迫られ「消滅」した企業が、全国・全業種で約8万社(個人事業主を含む)にのぼることが分かった。「休廃業・解散企業」が6万7949件、清算型の法的整理である「破産・特別清算企業」が9966件を数えた。物価高や賃上げ、人手不足、ゼロゼロ融資の返済負担が経営の重荷となり、中小・零細企業の「静かな退場」が確実に進んでいる。(帝国データバンク大阪支社 情報部情報課長 内藤 修)

休廃業した企業は6万7949社
約9万人が退転職を迫られる事態に

 2025年に全国で休業・廃業、解散を行った企業(個人事業主を含む、以下「休廃業」)は6万7949件となった。年間で最多だった2024年(6万9019件)からわずか1.6%下回り、3年ぶりに前年を下回ったものの、過去10年では2番目の高水準となった。

 休廃業した企業の雇用者数(正社員)は少なくとも累計9万3272人に及び、前年(8万7003人)から約6000人増加し、2016年以降で最多を更新した。すべての雇用機会が消失したわけではないが、2025年は経営者を除く約9万人を超える従業員が転退職を迫られた。

 資本金が判明した休廃業・解散企業をみると、2025年は資本金「100-1000万円未満」(44.7%)が最も多かった。前年(43.9%)を0.8pt上回ったほか、コロナ禍前の2019年(44.0%)も上回った。資本金「100万円未満」(8.8%)も上昇傾向が続き、2025年は資本金1000万円未満の企業による休廃業・解散が過半数を占めた。総じて2025年の休廃業・解散は、小規模・零細業者を中心に数多く発生した1年となった。