このような、工夫された「良い問いかけ」を繰り返していると、ミーティングを重ねるごとに、チームメンバーは自分の個性、すなわち「こだわり」を発揮することに喜びを感じるようになっていきます。

 あなた自身も、「なるほど、そういう意見もあるのか」「この視点は参考になるな」と、メンバーの発言から気づきがもらえるでしょう。

 眠っていたチームのポテンシャル(潜在能力)が発揮され、「自分の仲間たちにはこんな才能があったのか」と、驚かされる場面を何度も経験するはずです。

 そのような強固に信頼しあったチームから、良い成果が生まれないはずがありません。このような成功体験を繰り返すことで、あなたのチームに対する期待はさらに高まり、信頼感へと変わるでしょう。このようにして、よりよいチームワークを発揮する好循環が生まれるのです。

図表:チームワークの好循環同書より転載

 問いかけが必要な場面は、なにもミーティングの進行や、部下とのコミュニケーション場面だけとは限りません。

あらゆる場面で有効な
「問いかけ」の技術

 同僚や後輩、あなたの上司、また家族や友人とのコミュニケーションの場面においても有効です。

 あなたが共にする「他者」の思考と感情は、あなたが日々発する問いかけの質に、少なからず影響を受けているからです。

 また、これまで説得や交渉の相手だと思っていた取引先の相手とも、問いかけをうまく使えば、同じゴールを目指す「仲間」として、協力関係を築くことも可能です。

 これからの時代、仕事は「自力」ではなく、「他力」を引き出せなくては、うまくいきません。問いかけの技術を駆使することによって、周囲の人々の魅力と才能を引き出し、1人では生み出せないパフォーマンスを生み出すこと。

 これが、現代の最も必要なスキルのひとつなのです。

 周囲の才能を引き出してばかりでは、他の人が評価され、自分の評価は埋もれてしまうのでは?そう心配に思う人もいるかもしれません。

 しかし、それは「逆」です。