つまり、ロレックスは1960年代までに開発されたモデル(オイスター・パーペチュアル、デイデイト、サブマリーナ、デイトナなど)にこだわり続けているということになる。

 もちろん、これらのモデルにはさまざまな色や素材があり、そのビジュアルは時代の雰囲気にマッチしている。2023年に発表されたロレックスの新しいマルチカラー・オイスター・モデルは、コレクションのスタイルをそのままに、渋いエレガンスという美的伝統を打ち破ったことから、その大胆さが批評家から称賛されているほどである。

図表:オイスター・パーペチュアル(2023年)同書より転載

スポンサー活動に込められた
「永続」への強いこだわり

 同時に、このようにアイコニックな商品への愛着を持つことは、自己成功と個人の運命のエクセレンスに継続的に注力することを意味している。

 ロレックスは、エリート主義的なスポーツ(ゴルフ、テニス、セーリング)、芸術(建築、映画、クラシック音楽)、そして自然探検において、エクセレントな人物のスポンサーを続けている。

 アーノルド・パーマーはテニス界のスターであるロジャー・フェデラーにその座を譲ったかもしれないが、ロレックスは依然として同様のプロフィールに焦点を当てている。

 2021年11月、同社のウェブサイトには、「スポンサーシップは、ブランドのすべての活動に見られる優越性の永続的な追求と密接に結びついています」と記されている。ロレックスがアワード・フォー・エンタープライズを永続させるのも、このことを念頭に置いてのことである。

図表:ロレックスの広告(2008年)同書より転載