そしてその際の選択肢は、ソニーが過半数を持ちながら他社の力を借りるか、それともソニーが少数株主になり力のある他社に過半数を売却するかです。

 この判断は、どれだけ大きく変革するか次第です。時代に合わせて大幅に変えるのであれば、TCLに過半数を持たせたほうがやる気スイッチがONになりやすいでしょう。日本市場で先を行くレグザ・ハイセンス連合に対して、ブラビア・TCL連合なら市場トップが狙える可能性があるのです。これがソニーグループの選択だったのです。

 まだ最終契約の詰めはこれからで、TCLとの合弁事業がスタートするのは来年です。ソニーの株式は49%残ります。報道されている契約内容ではブラビアに「SONY」の4文字を残すことができそうです。それが低コストかつ高性能となれば、家電市場でのソニー製品の復活も実現するかもしれません。

 どうでしょう。家電ニッポンに対するノスタルジーの感情からは今回のニュースは物悲しく感じられたのですが、これも時代だと割り切ってとらえれば、今回のテレビ事業の分離は、日本人にとっても悪い未来ではないのかもしれませんね。