「ア゛ア゛ッ?」「アアッテオイヨ、オラッ!」とどつきあう2人をセキュリティガードが止めに入る。この時点ですでに、ああこれは世代を超えて楽しめるのかもしれないと感じた。出演者は最年長でも30歳でほとんどが20代なのだが、彼らのノリには、どこかに昭和が残っている。

 出演者の多くには刺青が入っている。和彫りのデザインが多いこともあり、現代風の「タトゥー」ではなく「刺青」と呼ぶ方がマッチする。そして主題歌はglobeの「Love again」である。

 90年代に流行った曲であり、出演者たちの多くが生まれる前の楽曲なのだが、中高年にとっては一瞬で10代、20代に舞い戻ることができる。globeがかかったことで筆者は「ターゲットは我々中高年なのではないか」と一瞬疑いそうになった。

壮絶な過去を隠すかのような
ビジュアルてんこ盛り

 まず彼らのビジュアルは、目に楽しい。登場シーンの特攻隊服や露出度の高いギャル服はコスプレさながらに見えるし、通常時の私服も男女ともに派手なものが多く画面映えする(地味な上下の場合は「刑務所か」とツッコミが入ったりして、それはそれで面白い)。

 脱いでも墨が入っているので鮮やかだ。女性陣のつけまつげ、ネイル、エクステは、アップシーンでの表情(喜怒哀楽)を彩るのに欠かせない。

 また、男女11人が2週間の共同生活をする山奥の校舎は「羅武上等学園」と名付けられている。この校舎の中に、男女それぞれの寝室や、共有スペースがあるのだが、各部屋が過剰にデコられていて、これも出演者のモチベーション、視聴者のテンション両方をアゲる装置となっている。

 メインのテーマである恋愛については、彼ら彼女らは外見の派手さに比べ、案外ピュアであり、奥手でもある。気になる異性から好意を向けられれば単純に喜ぶし、素直に照れる。そして、そこまで手の込んだ駆け引きはほとんど見られない。

 では何で視聴者が興味関心が向くかといえば、その過去である。