子育てを終えた世代、子育てを選ばなかった人たちは、間接的に子育てに参加しているのだから、子育てを支える社会の仕組みについて積極的に声をあげましょう。

 また、子育て中の人たちも間接的な子育てへの参加方法について注文をつけていきましょう。このような意見の交換のなかで、互いに「大きなお世話」だと感じてしまうことがあるかもしれません。

 しかし、はじめは「大きなお世話」と思えた考え方でも、個人の行動を操作しようとする思惑からではない、世代を越えた利益につながる純度の高い提案であったなら、やがて社会全体で共有できるようになると思います。

人々の「大きなお世話」が
社会を変える鍵になる

 庶民には「大きなお世話」だった環境保全や生物保護の運動が地球環境問題の理解へと深められていったように、新しい潮流を創っていくこともあります。「ナショナル・トラスト」「動物虐待防止」などの制度を社会全体で共有できるものに育てたように、いろいろな立場からのアイディアを育み、将来世代を含めて共有できる社会を創っていく必要があります。

出生率を上げるだけでは解決しない?多くの人が見落としている人口問題の本質『動物たちの「増え過ぎ」と絶滅を科学する』(齊藤 隆、ミネルヴァ書房)

 個人の幸せを追求し続けられる社会を、いろいろな人生の選択を尊重し、世代を越えて互いに支え合い、創っていかなくてはなりません。「大きなお世話」と思われたって構わない、今、目の前にある問題を想像力を最大限に発揮して明日への問題として捉え直し、持続可能で全員が参加できる社会について声をあげていきましょう。