(2)「可視化」によって「継続」を「快感」に変える

 ドーパミンは、目標に近づいている感覚(=継続できている実感)によっても放出されます。そのために「見える化」が有効です。

 たとえば、カレンダーに運動や脳トレが「できた日」は花マルやスタンプをつけていきます。また、歩数の「週ごと」「月ごと」のグラフをいつも眺めるようにします。

 カレンダーが花マルで埋まっていく快感や、グラフが途切れず続いている「ストリーク(連続記録)」を見ること。それ自体が「自分はできている」という自己効力感を満たす、強力な「内的な報酬」となります。

 この「見える化」こそが、ドーパミンを「依存」ではなく「意欲」へと導く仕組みです。「見える化」は、運動、家事など、日々の行動を記録することと深く関連しているので、生活に取り入れやすいでしょう。

(3)「承認依存」を「質の高い支援」に変える

『スマホ脳』が警鐘を鳴らしていた「不特定多数からの承認(いいね!)」は、「もっと、もっと」という依存につながりやすいものです。

『脳にいいスマホ 認知症をスマホで予防する』書影『脳にいいスマホ 認知症をスマホで予防する』(内田直樹、サンマーク出版)

 取り組んでいただきたいのは、SNSを「特定少数との質の高い励まし合い」に限定して利用するということです。

 不特定多数が見るSNSに「今日は頑張った」と投稿するのではなく、「家族のグループ」や「親しい友人2~3人」に、「今日は8000歩歩いたよ」「こんな健康的な料理を作ってみた」などと写真付きで報告します。

 そこで得られる「すごいね!」「私も頑張ろう」という具体的な反応は、「承認」ではなく「支援」であり「励まし合い」です。この「質の高い社会的な報酬」こそが、健康行動を続ける上で最も強力なモチベーションとなります。

 スマホは、脳を「受動的な刺激で疲弊させる装置」にも、「能動的な達成で活性化させる補助装置(脳の外部装置)」にもなりえます。

 重要なのは、「外的」で「受動的」な刺激に振り回されるのではなく、「内的」で「能動的」な刺激を使って脳を活性化させることです。