これは、相手に合わせてこちらが一歩歩み寄る、つまり「譲歩する」ということですね。私自身もこのパターンはよく使います。

 たとえば、好きな海外アーティストの話をしたいけれど、相手は洋楽にはあまり興味がない場合。

 もちろんパターン1「相手の知らない情報を補足する」で情報格差を埋めることはできるのですが、もしも、相手の職業が中学校の教師であるとか、それくらいの年齢のお子さんがいたりするなら、「今、10代の子たちにすごい人気の海外アーティストがいるんだけど、知ってる?」みたいな切り出し方をすると、興味をもってもらいやすくなります。

 ほかにもたとえば、仕事に対する熱が自分とは違う部下を言葉で鼓舞したい場合。その部下がサッカー観戦が趣味ならば、

「ジャイアントキリング(主にスポーツなどで格下が格上に勝利すること)が仕事でもできたら嬉しくない?」

 という話から始めてみると、その先を聞こうとしてくれる可能性は高まるかも。

 誰だって、自分の好きなことや、知りたいことが入り口だと、そこにすんなり入りやすいですよね。だからこのやり方だと、前向きな関心を寄せてもらいやすいのです。

興味のなさに言及するだけで
相手の態度は軟化する

パターン3 相手の興味のなさに言及する

 これは、自分が伝えたいことに対して、相手の興味がゼロだとか、あるいはそもそも情報格差がどれくらいなのかが測りにくい見知らぬ相手に話すときにおすすめのパターン。

 どちらかというとネガティブな印象をもっているかもしれない相手に話すときや、不特定多数の人に話す、講演会やセミナーでも使えます。

 具体的には、

・「あなたは全然興味ないと思うんだけど……」
・「あまり好きな話じゃないかもしれないけど……」
・「こんな話を聞かされて、眠いと思うんですが……」
・「面倒くさいな、と思うかもしれないことをこれから言うんだけど……」
・「これは言われたくないかもだけど……」
・「あなたがまったく触れたことがないであろうジャンルについて、これから話しますが……」

 などと、とにかく、「これから私が話そうとすることにあなたが興味がないことはわかっていますよ~」というサインを最初に出してしまう、というやり方です。