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日本経済が停滞する根底には何があるのか?日本のGDPは2026年にインドに抜かれて世界5位に転落する見込み。ドイツに抜かれて4位になったのは23年だった。名目GDPは物価や為替で左右されるものだが、日本の転落は円安のせいだけではないだろう。日本の「罰ゲーム化する管理職」と、ドイツで進みつつある「パートタイム管理職」の実態から、労働と生産性について考える。(ドイツ人ジャーナリスト 志村ユリア)
日本では「罰ゲーム化する管理職」
ドイツで注目される働き方とは?
ドイツと日本といえば国土面積がほぼ同じ、フォルクスワーゲンやトヨタ自動車を筆頭に製造業が盛んで、勤勉な国民性。少子高齢化が進むなど類似点も多いです。しかし、違う点が多いのが「働き方」です。
日本ではしばしば生産性が低いことや長時間労働が問題視されます。日本人の多くがもっと労働時間を短く、効率的に働きながらも、賃金を維持または上げたいと考えています。
また、管理職不足も取り沙汰されています。『管理職の実態調査 2025』(EVeM)によると、人手不足によって「業務負担が重い、または非常に重い」と感じている管理職が多数を占め、負荷が限界に近づいている実態が浮き彫りに。「罰ゲーム化する管理職」「昇進したくない社員が7割」と言われる時代と述べています。
ドイツでも管理職不足は課題です。すでに、約2万8000人の管理職が足りない(2015年比で倍増)との統計もあります。主な理由は、「重い責任に対して、見返りが少ない」と感じる人が増えているからです。さらに、多くのベテラン世代が一斉にリタイアし、状況はより厳しくなっています。
そんなドイツは先進国の中でも「パートタイム大国」です。定義の違いはありますが、パートタイム比率は40%前後(ドイツ労働市場・職業研究所)。一方、日本のパートタイムの割合は30%前後(厚生労働省の毎月勤労統計調査)。以前はドイツでもパートタイムは、「女性のための働き方」や「キャリアを諦めた人の選択」と見られてきました。しかし、その考え方は近年、大きく変わっています。
ドイツでは管理職=フルタイム勤務が、もう当たり前ではありません。パートタイムの正社員として働く男性も増えていまです。







