異例の形でデビューした初代デリカミニ
デリカミニは2023年5月に初代が登場。前回の試乗編でフェルさんが触れていたように、これはNMKVが企画した軽スーパーハイトワゴンがマイナーチェンジするタイミングでした。
もともと三菱はeKスペースとeKクロススペースという2種類のスーパーハイトワゴンをラインナップしていました。eKクロススペースは他社で言うとカスタム系に相当する立ち位置で(日産ならルークスハイウェイスター、ホンダならN-BOXカスタム)、三菱のデザインアイデンティティであるダイナミックシールドを取り入れたモデルでした。
2020年3月から2023年4月まで生産されたeKクロススペース(広報写真)
デリカミニはeKクロススペースと入れ替わる形で登場。デザインは大きく異なりますが、中身はeKクロススペースが進化したもの。型式もeKクロススペースと同じだったので、「新型車」として紹介したほうがいいのか、「eKクロススペースの後期型で車名まで変わるほどの超ビッグマイナーチェンジモデル」と紹介したほうがいいかを悩んだものです。最終的に自分の中で「やはりこれは新型車だ」と結論づけて原稿を執筆していましたが、他媒体の原稿を読むと他の方々も悩んでいるのが伝わってきました。なにせこのような形で改良された前例がありませんでしたから。
約2年半でフルモデルチェンジしたデリカミニ。多くの人が初代からデザインがほとんど変わっていないように感じるはず。でも初代のキャラクターを継承しながら、細部はかなり進化しているんです。試乗車を返却に行った際にたまたま初代がヤードに置かれていたので、並べて写真を撮ってみました。
右が初代デリカミニで、左が新型の2代目デリカミニ Photo by A.T.
初代は新型よりもツリ目のデザインで、目のサイズが新型よりやや小さいですね。そしてグリルのサイズも新型のほうがかなり大きい。新型はキャラクターを印象付けるデリカミニらしい表情が強調されたことがわかります。ダイナミックシールドを象徴する「X」をイメージしたライン(デリカミニでは上部が半円形のライトになるのでXの下部のみ残っています)が初代はグレーなのに対し、新型はボディ同色にして都会的な雰囲気になりました。そしてフォグライトを大型化し、デリカシリーズらしさを強調しています(デリカD:5はこの部分がヘッドライトになります)。
ほかにもリアコンビネーションランプがブロックパターンになったり、15インチアルミホイールがトレッキングシューズの靴底をイメージしたデザインになったり(最初に見た時、デリ丸。の肉球をモチーフにしたのかと思いました)、初代とは異なる部分がたくさんあります。
新型デリカミニの15インチアルミホイール。デリ丸。の肉球デザインなのかと思ったら…… Photo by A.T.
初代のイメージを踏襲したデザインなので、初代に乗っている人に自分のクルマが古くなったと感じさせず(デビュー直後に購入した人でも、まだ2年半しか経っていませんからね)、新型を選んだ人は「自分のデリカミニはちょっと違う」と優越感に浸れる。絶妙なデザインだなと感じます。デリカミニが欲しい人は、新車を選ぶのはもちろん、初代の中古車を探してみるのもアリだと思います!
(AD高橋)







