東北地方太平洋沖地震は、その激しい揺れによって、日本列島の広範囲で地盤にかかる力を変化させました。1000年に一度という規模の超巨大地震によって、「大地変動の時代」が始まってしまったのではないかと、私は考えています。
東北地方太平洋沖地震によって大地に加えられた歪みを解消しようとして、今後数十年にわたって、日本列島では地震や噴火が起きやすい状態が続くと予想しています。
巨大地震によって地盤にかかる力が変化し
地震や噴火が発生しやすくなった
地震と噴火はともにプレートの活動によって引き起こされる現象です。巨大地震の発生は地盤(プレート)にかかる力を変化させるため、それによって別の地震や噴火が誘発されることはあり得ます。
実際に2011年にM9という巨大な地震(東北地方太平洋沖地震)が発生したことで、日本列島の地盤にかかる力は大きく変化しました。東北地方には、それまで東西方向に圧縮する力がはたらいていましたが、3.11の巨大地震のあとは逆に東西方向に引っぱる力がはたらくようになりました。
『日本史を地学から読みなおす』(鎌田浩毅、講談社)
地盤にかかる力が変化したことで、地震や噴火が発生しやすくなったと考えられます。
ただし、日本列島のすべての地震や噴火が相互に影響しあっているわけではありません。たとえば三陸沖(日本海溝)の巨大地震と南海トラフの巨大地震のあいだには、因果関係は認められていません。それぞれ独立した周期で地震が発生しており、三陸沖の巨大地震が南海トラフ地震の発生を早めるようなことは考えにくいのです。
日本はもともと地震や噴火が多い国です。巨大な地震や噴火のあとに、別の地震や噴火が発生しても、たまたま同時期に発生しただけの可能性があります。
特定の地震や噴火の発生がほかの地震や噴火を誘発したかどうかは、個別に見ていく必要があるのです。







