シール人気に火をつけた「平成女児ブーム」

 この熱狂的なシール人気の背景にあるのが、「平成女児ブーム」です。平成女児ブームとは、平成時代の女児が愛用したグッズやファッション、行動をリバイバルする現象です。「平成女児」は「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」にもノミネートされました。

 ブームの主体となっているのは、1990年代後半~2000年代前半に少女時代を過ごした世代と、当時の文化を新鮮に感じる世代の女性たち。平成特有の「ビビッドなピンク」「ラメ」「原色キャラクター」といったデザインや色使いが「平成レトロ」として再評価されています。

 かつての平成女児にあたるのは、現在20代以降の女性たち。大人になった彼女たちは、今や、自分でシールを山ほど購入できる財力を持っています。親におねだりする必要もなく、好きなだけ「大人買い」ができます。また、平成レトロを「エモい」と感じる10代を含めた下の世代は、SNSを通じて平成に流行った文化と触れ合っています。理由はそれぞれではありますが、こうして世代を超えた平成女児ブームが巻き起こっているのです。

 前述のボンボンドロップシールについても、就学前のお子さんを育てているママ世代はちょうど平成時代に女児だった人たちです。自分のシール帳をいまだに持っている人もいて、懐かしさと我が子かわいさからボンボンドロップシール入手競争に挑んでいるわけです。

 20代以降の女性がよく利用しているSNS「Threads」では、「娘にボンボンドロップシールを買いたいが売っていない」「ようやく買えたボンボンドロップシールを、娘が安いシールと交換してしまった」といった嘆きをよく見かけます。娘よりもむしろママたちが熱くなっている状態です。ブームが落ち着き、好きなシールを買えるようになるといいのですが、そうなればブームの終焉なのかもしれません。