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コラーゲンといえば、「肌をプルプルにする美容成分」というイメージがすっかり定着した。コラーゲンは身体の構造を作るタンパク質の中心を占める成分で、皮膚に多く含まれ、身体全体を包み支えている。だが、コラーゲンに関する言説には誤解も多い。巷にあふれる「コラーゲン神話」の誤解を科学的根拠から問い直す。※本稿は、千葉大学名誉教授・山本啓一『タンパク質とは何か』(集英社インターナショナル)の一部を抜粋・編集したものです。
私たちの身体の構造を作る
コラーゲンの偉大な力
タンパク質を大きく分けると、「身体の構造を作るもの(構造タンパク質)」と「化学反応や運動にかかわるもの(機能タンパク質)」に分けられます。
強固な構造を作っているわけではありませんが、細胞を包んでいる膜には多数のタンパク質が埋め込まれていて、細胞膜が破れないように補強するだけではなく、細胞内への栄養物質の取り込み、不要なものの排泄をおこなっています。
「構造を作る」というと骨や爪といった硬いものを連想するかと思います。ですが、細胞をまとめて肝臓や腎臓といった臓器を作り上げ、他の臓器の細胞と混ざり合わないように膜で包み込むタンパク質も構造を作るものになります。
こうした構造に関わるタンパク質のほとんどは細長い形をしており、それらが多数集まって束になり、長くて丈夫な繊維構造や網目構造を作ります。
また、構造を作るタンパク質には、細胞から分泌され、外側から包み込むようにして構造を作るものと、細胞の内部に丈夫な繊維構造を張り巡らせ、細胞を強靭にするものとがあります。
前者の代表がコラーゲン、後者の代表がケラチンです。







