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「高市一強」時代の幕開け
「選挙後の国会の風景は、これまでとガラッと違ったものになるよ。高市さん一強時代の幕開けだよ。女王さまだよ」
これは、2月3日、自民党の参議院議員が筆者に語った言葉である。国政選挙の直前、大手メディアが弾き出す情勢調査の中で、特に信頼性が高いとされる朝日新聞が、自民党の獲得議席を「292議席に達する可能性がある」と予想したのを受けてのものだ。
蓋を開けてみると、自民党の獲得議席は316議席。全委員会の委員の過半数と委員長ポストを独占できる絶対安定多数(261議席)はおろか、単独で衆議院全体の3分の2を超え、連立を組む日本維新の会の36議席と合わせ352議席の圧勝となった。
これにより、「永田町の気圧配置」は、安倍一強時代と同様、「政高党低」(高市政権の決定権が自民党を上回る状態)となり、万一、参議院で法案が否決されても衆議院で再可決でき、衆議院では憲法改正の発議が可能となった。
振り返れば、1月19日、衆議院を解散する考えを明らかにした高市早苗首相は、「私に国家経営を託していただけるのか、国民の皆さまに直接、ご判断を頂きたい」と述べ、選挙戦での遊説では、「私」という1人称を前面に出して、「私でいいのかどうか、首相を選ぶ選挙だ」と強調してきた。
その結果、自民党の大幅な議席増、そして選挙直前に「反高市」色を全面に出して旗揚げした中道改革連合が大惨敗したことを思えば、国民は、国内外ともに揺れ動く難局のかじ取りを高市首相に一任したと言えるだろう。
人気投票と化した選挙で勝った高市首相は、当然ながら自信を深める。この先、国政選挙は再来年夏の参議院選挙までない。高市首相の自民党総裁としての任期は来年夏までだが、今回の圧勝で再選は濃厚だ。つまり高市首相は、2年半という何でもできる時間を手に入れたのである。
2月18日頃と見られる特別国会以降、食料品の消費税減税をはじめ給付付き税額控除の検討が進むのは良いことだが、他に以下のような政策が、首相と官邸主導で進められることになる。
○高市カラーである積極財政を前面に掲げた経済対策
○防衛3文書の改定で、防衛力の増強、国家情報局の創設でインテリジェンスの強化、スパイ防止法の策定、場合によっては非核三原則(核を持たず、作らず、持ち込ませず)の見直し
○外国人管理政策の強化
○旧姓の通称使用の合法化
○皇室典範の見直しや憲法改正に向けた地ならし







