ニャカ山T 一方の「令和7年型企業」の型は、いわゆるスタートアップ企業のようなところ。今の時代背景に合った体制を柔軟に取り入れ、変化を恐れず、世の中に新たな価値を生み出して成長を続けている会社のことです。

ポチ川 あの……、昭和100年型の企業で働いていると、どうなりますか?

ニャカ山T 高度経済成長期には、大きな場をつくって、みんなできちんと役割分担をして、自分の持ち場で言われたとおりにちゃんとやると、事業がどんどん伸びていきました。「組織のネコ」だと、「この作業は何のためにやるんですか?」などと聞いちゃうわけですが、当時は「いいから手を止めないでくれるかな」という世界なわけです。

 ですので、ネコの人であっても「組織のイヌ」としてふるまうほうが、会社全体のパフォーマンスも上がりやすく、給料も上がっていくので、全員が「組織のイヌ」としてすこやかに働けていた時代だったと言っていいでしょう。

 その状態が長く続くうちに、「組織で働くとは、イヌとしてふるまうことである」という考え方が常識化していったのです。すなわち、本来の性質がネコの人でも「イヌの皮をかぶったネコ」として働くほうが幸せになりやすかったと言えます。

ポチ川 はぁ、「イヌの皮をかぶったネコ」ですか……。

ニャカ山T しかし、S字曲線を描く成長カーブが「成熟期」から「衰退期」、つまり伸びなくなる時期を迎えると、「今までどおりやっているのに結果が出ない」という現象が起こり始め、組織の空気がすこやかではなくなっていくわけです。

ポチ川 ああ、めちゃめちゃ思い当たるのですが……。ここしばらく、仕事がキツイと感じるようになってきたのはそういうことだったのか……。

ニャカ山T 昭和100年型企業では、“会社のため”にがんばったところで事業や組織の賞味期限が切れているわけなので、いわば“腐った食べ物をがんばって配っている”ことになりかねません。組織に忠実であればあるほど、いつしか意欲を失って思考停止し、指示されたことしかやらない「こじらせた社員」になっていきます。

 こうして生まれた「こじらせたイヌ」社員は、令和の時代に入社してきた「すこやかなネコ」社員に対して、多大なモヤモヤを感じることになるのです。