値上げされた100円は、必ず誰かの収入になる。
問題は、そのお金が海外に流出していく構造にある。このため、日本国内の給料が上がりにくくなっているのだ。
原材料からエネルギーまで
輸入に頼りきってしまったツケ
海外に頼っているものは小麦だけではない。鉄鉱石や原油、天然ガス、さらに木材までも輸入している。
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2022年に起きた世界的な物価高騰は、こうした自給率の低い分野を直撃した。
物価が上がるほどに、私たちが払ったお金は海外に流出し、日本国内の給料はなかなか上がらない。この構造が、世界の中で、日本だけ賃金が伸び悩む理由だ。
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「それなら小麦の代わりに米を食べればいい」という考えもある。たしかに米の自給率は高いが、高齢化などの影響で農業従事者は減り続けている。このままでは、米の供給すら維持できず、米の価格が慢性的に高額化するような事態になりかねない。
結局のところ、国内の働き手が足りなければ、輸入に頼らざるを得ない。そして、そのたびに、お金は海外へ流れ、給料は上がりにくくなる。
「円安は日本経済に良い」と
長年信じられてきた
お金の流出に拍車をかけているのが、円安だ。この円安もまた、働き手不足という深い根とつながっている。







