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全国各地の自治体が人口減少局面にあるなか、従来の社会インフラの維持は難しいとされる。そこで重要になるのは、何をどの程度カットすればいいかという視点だ。筆者は、人口5万人の仮想都市をモデルに、公共施設・道路・橋りょう・水道・下水道の維持更新費用を推計。各インフラの特性に応じた削減メニューを適用し、「省インフラ」の実現可能ラインを探った。※本稿は、経済学者の根本祐二『インフラ崩壊 老朽化する日本を救う「省インフラ」』(日本経済新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

都市インフラ費用の5割を占める
公共施設をどう削減すればいい?

 モデル都市において計算するインフラの種類は、公共施設、道路、橋りょう、水道、下水道の5種類とする。これ以外の種類のインフラ(公園、河川など)も多く存在するが、金額推計が困難であることから、総務省ソフトで目安が提示されている5種類に限定して行う。

 まず、この5種類のインフラのウェイトを計算する。種類が異なるインフラを集計可能にするために、将来更新費用という金額データに変換するのである。

 この数字は、「現在の物理量を将来も維持するために必要な1年当たり更新投資金額」であり、現在の物理量×更新単価÷標準耐用年数で算出し、総額におけるウェイトを算出したものが図表4-11である。筆者はこの数字を2022年に計算して発表している。その後の物価上昇はすべてのインフラに同様に影響を与えているためウェイトには大きな変化は生じていないと考えて、今回はそのまま採用している。

図表4-11 インフラ種類別金額ウェイト同書より転載 拡大画像表示