JR西日本の特急「サンダーバード」は、北陸本線を走っていた「雷鳥」の後継列車のため、雷=サンダー、鳥=バードと単純に置き換えた言葉による命名なのではないか? との憶測が絶えない。
『鉄道で親しむ英語』野田隆(交通新聞社)
雷鳥の英語はグラウス(grouse)あるいはターミガン(ptarmigan)であり、一方、サンダーバード(thunderbird)は架空の巨鳥を指すのだが、やはりこの特急列車の存在感の大きさからか、雷鳥を英訳すると「サンダーバード」だと思い込んでいる人すら多い。
北陸地方の動物園には、「雷鳥=サンダーバード」ではありませんと掲示しているほどだ。そうした経緯を知らない外国人にとって、「サンダーバードは雷鳥のことである」などと思うはずもない。高速で走る特急列車なので、イギリスで生まれたテレビ番組の国際救助隊やアメリカ製のクルマを連想するのかもしれない。
このように、日本の列車名と英語の関係を見ると、日本語そのままの列車名、英語などの外国語を採り入れた列車名、外国語を模した造語の列車名に分類される。それぞれを仔細に見てみると、大きく質が違うことが分かる。
それだけ外国語が日本で定着していることの証であろうが、英語教師の立場からすると、それぞれの語源や由来はしっかりと区別しておくべきと、身を律する気持ちにさせてくれるのも、日本の列車名なのだ。







