「経験値」として次に活かす

もし今回うまくいかなかったとしても、次があります。もちろん「人生で何度も巡ってこない大きなチャンス」というのは確かに存在します。しかし、たとえその大きなトライがうまくいかなかったとしても、私たちにはその経験を「経験値」として次に活かす能力があります。

他の物事に活かしたり、自分への戒めにしたりすることもできます。漫画や小説の主人公にも、過去の挫折体験や黒歴史があり、それが原因で「今度はこうしよう」という人格が形成されたり、「こういう時は絶対にこうする」という強いポリシーができたりしますよね。

真面目に向き合った経験は
すべてが「糧」になる

何らかの形で真面目に向き合ったことは、絶対に無駄にはなりません。だから、成功するか失敗するかばかりを考えて、何も挑戦できなくなってしまうことのほうが、よほど怖いことだと思います。

もし今、あなたが何か大きなことに向き合っていてドキドキしているなら、それは人間ですから当然のことです。心配にもなりますよね。でも、自分をそこまで追い込まなくて大丈夫です。あなたがそれだけ真面目に悩み、向き合っているという事実そのものが、すでにあなたの大きな糧になっているのです。だから、気にしすぎずに、向き合ったこと自体を後悔する必要は全くありません。

結果への執着は手放していい

私たちが真面目に向き合ったことには、本来、成功も失敗もありません。あえて言うなら「全部成功」です。なぜなら、真面目に向き合って取り組んだことは、必ず自分の糧になるからです。

「絶対に成功しなきゃ」と、その1回に執着しすぎると、かえって失敗への恐怖心や緊張感にとらわれてしまいます。本当は真面目に向き合って頑張っているだけで十分に糧になっているのに、その価値を自分自身で台無しにしてしまう可能性があります。

だからこそ、今日のお話があります。ちゃんと向き合って頑張ったのであれば、その時点であなたはすでに大切なものを得ています。1回の「成功のイメージ」に囚われすぎて、あなたが真剣に向き合ったことの本当の価値を見落としたり、台なしにしたりしないでください。

「失敗したらどうしよう」と執着する必要はありません。そんな思いは、もう捨ててしまっていいのです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。