「めんどくさがり」は、仕組みを考える
もともと「めんどくさがり」の人にこそ、幸せになる才能がある。「めんどくさい」という心があるからこそ、仕組みを作って誰かを使って店を切り盛りさせながら、自分は新しい商品の開発をしたり、大切な家族との時間を持ったりできる。「めんどくさがり」の才能が無い人は、自分でやらねばという職人意識にのみ支配され、いつまでたっても幸せに近づけない。
本書『インド人は悩まない』で紹介している、現地で暮らす生粋のインド人(=インド民)の働きぶりを見てみると、彼らは隙あらば、地味でめんどくさい雑務を部下や他の部署に投げてしまう傾向がある。めんどくさいことは、できるだけ他人の力を使って処理させるという思考が広く身についている。それは、仕事場だけでなく、インド民の日常生活のあらゆる面で観察することができる。
「人にやらせる」思考法
経済的余裕さえあれば、門をあける、荷物を受け取る、アイロンをかける、ゴミを出す、ご飯を作るなど、あらゆる家事はアウトソースされるのが当然だ。彼らの文化では、わざわざ自分でやることに何の社会的な美徳もない。これは、家事代行を使っている話をすることさえ少し気後れする日本とは随分異なる思考法だ。「めんどくさいこと」を、「ちゃんとめんどくさがって」インド民は生活している。
人を使って何かをさせる強いモチベーションを持っている「めんどくさがり」の気質がある人こそが、仕事を仕組化できる。その性格こそ、幸せへの近道、必須要素であることに日本に住んでいると気づきにくい。その性格が悪いこととして糾弾される機会のほうが圧倒的に多いかもしれないが、自信を持ってめんどくさがっていいのである。
『インド人は悩まない』の中では、インド民達の行動や日常生活から見える、日本人が幸せになるために足りない思考法を紹介している。本当の競争社会で生き延びる彼らにこそ、あなたが幸せになるために必要な要素が隠れている。この本はそのための思考法がたくさん詰まった一冊である。
(本記事は『インド人は悩まない』の一部を調整・加筆・編集した原稿です)









